コラム・特集経験

どんなに待遇が良くても、高収入でも続かない理由

ネイリストの仕事風景

どんなに待遇が良くても、どんなに高収入でも続かない

P1:最初に見落としがちな「本当に大事なこと」

ネイリストとして働く職場を選ぶとき、つい最初に気になるのは「待遇」や「お給料」ではないでしょうか。
「社会保険が完備されているか」「指名料がもらえるか」「お休みはしっかり取れるか」など、条件面をチェックするのはもちろん大事なこと。でも、ネイルの現場で実際に働いたことがある人なら、一度はこう思ったことがあるかもしれません。

**「結局、どんなに待遇が良くても、人間関係がつらかったら続かないんだな」**と。

サロンワークはチームで動く場面も多く、ふとした声かけや日常のコミュニケーションが心地よいかどうかが、仕事へのモチベーションに直結します。
どれだけ高収入でも、心をすり減らすような職場では、ネイリストとしてのやりがいや楽しさを見失ってしまいます。

実際、福岡エリアで転職を考えるネイリストさんからも「以前のサロンは待遇はよかったけど、人間関係がギスギスしていて辞めてしまった」という声をよく耳にします。

ネイル業界で本当に長く続けられる職場とは、「条件がいい場所」ではなく、「人との信頼が築ける場所」なのかもしれません。

参考記事:「ネイルが好き」だけでは続かない?“モヤモヤ”の正体

P2:資格よりも“相性”が大事な理由

かつては、「認定講師だから、どこでも通用する」「認定講師だから、周りから一目置かれる」と思われていました。
でも今、ネイル業界で実際に働いていると、そうした“認定講師=信頼”の考え方が、少しずつ通用しなくなってきていると感じることが増えています。

もちろん、JNECネイリスト協会の認定講師などの資格は、それがあるからといって「信頼されるネイリスト」になれるわけではないのです。

実際のサロンワークでは、お客様やスタッフとのコミュニケーション力、空気を読む力、素直さや協調性が、はるかに重要視されます。
福岡のサロンで採用や教育に関わっていると、「資格はあるけど、話しかけにくくて…」「技術はあるけど、なぜか一緒に働くのがしんどい」というケースに出会うこともあります。

反対に、まだ資格を取得していなくても、
「ありがとうの一言が自然に言える」
「気配りができて、まわりが気持ちよく過ごせる」
そんな人は、すぐにチームの中で信頼され、成長していきます。

つまり、これからのネイリストに求められる“信頼”とは、資格ではなく“日々の接し方”の中にあるということです。
サロンを選ぶときも、自分が自然体で働けそうか、人との距離感が心地よいかどうかを大切にしてみてください。そうすれば、きっと長く続けられる場所に出会えるはずです。

P3:人間関係のストレスは、技術より深刻

ネイルの仕事がつらくなるとき、それは「技術的に難しいから」ではないことがほとんどです。
実際に辞めたくなるほど心が疲れる理由の多くは、人間関係のストレスです。

例えば、「ちょっとしたことが聞きにくい空気」「誰かの機嫌で職場の雰囲気が変わる」「ミスをしてもフォローがなく、責められて終わる」――そんな環境では、どんなにネイルが好きでも、毎日がしんどくなってしまいます。

逆に、まだ不安だらけの新人さんでも、「何でも聞いていいよ」と声をかけてくれる先輩がいたり、ミスをしたときに一緒に考えてくれる環境があれば、安心して挑戦できます。そして、その安心感が自信につながり、技術も自然と上達していきます。

ネイルサロンでの人間関係は、ただの「職場の雰囲気」ではありません。それは、毎日の働き方そのものに直結する大きな土台です。
福岡のようにネイルサロンが多いエリアでは、転職先を選ぶときに「人間関係が安定しているかどうか」が、実は長く働けるかどうかの一番の分かれ目になるのです。

スタッフ間の信頼がないと、ちょっとした出来事でも心が削られ、気づかないうちにネイルそのものを嫌いになってしまうこともあります。
だからこそ、サロン選びでは待遇や立地だけでなく、“自分が安心して話せそうな人がいるかどうか”という感覚を大切にしてほしいと思います。

参考記事:ネイルが上手でも事業がうまくいかない理由とは?

P4:信頼関係があると、成長も自信も早くつく

ネイルの技術を伸ばしたい、もっと上手になりたい。そう思っているネイリストにとって、本当に大事なのは「練習量」だけではありません。
実は、どんな環境で練習できるか、どんな人たちに囲まれて仕事をしているかが、成長スピードを大きく左右します。

たとえば、ちょっとわからないことをすぐ聞ける空気、間違っても責められずに一緒に考えてもらえる時間。そんなサロンには、自然と“学び合う文化”が根付いていて、スタッフの技術も接客もどんどん伸びていきます。

福岡アンドネイルでは、新人スタッフが「質問しやすい」「練習を見てもらいやすい」ことを何よりも大切にしています。それは、経験や資格よりも、安心できる空気の中でこそ、ネイリストは育つとわかっているからです。

職場の人たちとの信頼関係があると、「こんなふうにやってみたら?」というアドバイスも素直に受け止められるようになります。無理に強がらなくても、「できません」と言える自分でいられる。その積み重ねが、やがて**“本物の自信”**になっていきます。

逆に、ギスギスした環境では、ミスを恐れてチャレンジできず、学びの機会が減ってしまいます。声をかけづらい職場では、たとえ誰かが何かに悩んでいても、そのまま気づかれずに終わってしまうことも。

だからこそ、「ここでなら成長できそう」と感じるサロンを選ぶことが、転職や就職のときにはとても大事です。信頼関係がある職場は、自分の変化にも気づいてもらえるし、成長を一緒に喜んでもらえる場所でもあるのです。

ネイリストの仕事風景

P5:長く働けるサロンには“安心できる人間関係”がある

ネイリストとしてのキャリアを長く続けたいなら、やっぱり最後に残るのは「人」です。どんなに人気サロンでも、どんなに給料が良くても、気を使いすぎて疲れてしまう職場では、自分らしく働き続けることはできません。

「また明日もここで働きたい」
そう思えるサロンには、必ず“人間関係の安心感”があります。

たとえば、朝のちょっとした「おはよう」がちゃんと返ってくること。誰かが困っていれば、自然に手を差し伸べる空気があること。休憩中に交わす何気ない会話が、心をふっと軽くしてくれること。
そうした小さな積み重ねが、サロンの居心地を決めています。

福岡でネイルの仕事を探している方にこそ、ぜひ知っておいてほしいのは、**“人間関係が安定しているサロンほど、離職率が低い”**という事実です。
ネイル業界は人の出入りが多いと言われますが、それは「技術」や「待遇」が理由とは限りません。
本当の理由は「信頼できる人と働けなかったから」というケースが非常に多いのです。

安心できる関係性があると、どんな日も前向きに過ごせます。失敗した日も「次がある」と思えるし、上手くいった日は一緒に喜んでくれる仲間がいる。そんなサロンなら、どんな壁も乗り越えられます。

これから転職や就職を考えている方は、ぜひ「条件」だけでなく「人」を見る目を大切にしてみてください。
そして「ここでなら、自分らしく働けそう」と思える場所を、ぜひ見つけてください。

この記事を監修した人
ネイルサロン「福岡アンドネイル」代表/JNEC1級ネイリスト /ジェル検定上級/(JNA)ネイルサロン衛生管理士/(JNA)ネイルサロン技術管理者 /アメリカ政府認定 カリフォルニア州 マニキュアリスト ライセンス取得
YUNO


監修:田口裕子(通称 YUNO)
福岡アンドネイル 代表

ネイリスト協会 正会員番号(1-07636)
(「アンドネイル」は商標登録済|登録番号 第6611968号)

ネイリスト歴28年
サロン運営歴24年
ネイルスクール講師歴19年

厚生労働省 認可サロン(第1017033号/指定番号103号)、
日本ネイリスト協会 認定サロン(登録番号0723-001)を運営。

通称「YUNO先生」。福岡市内で複数のネイリストが在籍するサロンを経営し、現場経験を活かしてスタッフ育成・教育・業務委託契約・独立支援など、サロン運営全般を担当。求人や転職、開業を考えるネイリストに向けて、実務経験と業界知識に基づいた情報を監修しています。

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【商標情報】
商標名:アンドネイル(登録番号 第6611968号)
区分:第44類(爪の美容,美容)
区分:第41類(美容の教授,セミナーの企画・運営又は開催)
出願人:田口裕子
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