社会を見る目はド素人
社会人経験が無くネイリストは選択肢が少ない。
ネイリストを目指す多くの若い女性が、ネイルの技術を学びながら「このままサロンに就職していいのかな」と不安を抱えています。特に、社会人経験がないまま就職活動に入ると、「どこを選べば良いのか」「どう働くのが正解なのか」がわからず、大手サロンや聞いたことのある名前のサロンに目が行きがちです。ですが、それだけで職場を選んでしまうと、後から「こんなはずじゃなかった」と感じることも少なくありません。
中でも、現場でよく聞くのが、「ネイルの仕上がりが良ければ、きっと働く環境も素敵なんだろう」と思って面接を受けてしまった、という声です。でも実際は、勤務時間が長かったり、お客様が次々に詰め込まれていたり、休憩も取れないまま夕方まで立ちっぱなしということもあります。ネイルの見た目だけでは、職場の本当の雰囲気やスタッフの人間関係、働き方の自由度まではわかりません。
サロン選びでつまずく理由のひとつに、「経験者の声が届きにくい」という現実があります。働いたことのない人にとって、リアルな現場の話を知る機会はほとんどありません。SNSや口コミだけでは表面的なことしかわからず、求人情報の「やりがい」「キャリアアップ制度あり」などの言葉をそのまま鵜呑みにしてしまいがちです。
実際にネイルの現場で働いてきた私自身も、最初の就職先は完全に「なんとなくのイメージ」で選びました。当時はまだ、「きれいなネイルをつくれる=良いサロン」という気持ちが強く、職場環境や自分のワークライフバランスについて考える余裕すらなかったと思います。でも1年後には、精神的にも体力的にも限界を感じて転職を考えるようになりました。
福岡にもたくさんのネイルサロンがありますが、「長く働ける職場かどうか」「自分のペースでスキルアップできる環境があるか」「無理のないシフトで仕事と私生活を両立できるか」など、もっと大切な基準で選ぶことが本当は必要です。大切なのは、自分らしく、無理なく続けられる場所に出会えるかどうか。ネイルの仕事は、やりがいも深く、技術を磨けばキャリアアップもできる素敵な職業だからこそ、焦って選ばず、自分に合った場所を見極めてほしいと思います。
次のパートでは、「本当に自分に合ったネイルサロンを見極めるための視点」について、もう少し踏み込んでお伝えします。
見落としがちな「職場環境」の本当の大切さ
初めての職場選びでは、「ネイルが好き」「お客様に喜んでもらいたい」という気持ちが先に立ってしまい、どうしても目の前の華やかな部分ばかりに意識が向いてしまいます。でも、実際に働きはじめると、その土台になる職場環境が自分に合っているかどうかが大きな差になります。
例えば、スタッフ同士の関係が良くて相談しやすい空気があるか、シフトの自由度がどれくらいあるのか、技術だけでなく人間としても成長できる雰囲気があるかなど。こうした部分は求人票では見えにくいのに、日々のストレスややりがいに直結する大きなポイントです。
ある福岡のネイリストは、専門学校卒業後に大手のチェーン店に就職しました。技術はどんどん身についていくものの、営業時間が長く、決められたメニューを決められた時間内でこなす日々に、次第に「ネイルが好きだったはずなのに、気づけば笑顔が減っていた」と話していました。最初はネイルの技術が学べることに満足していたものの、自分のペースで仕事ができないことや、休憩が取りづらい環境が積み重なって、結果的に体調を崩してしまったそうです。
その後、彼女は個人経営の小さなネイルサロンに転職。そこでは、時間をかけてお客様一人ひとりと向き合えるスタイルで、自分の考えや提案を大切にしてもらえる環境に出会えたことで、ネイルの楽しさを取り戻すことができました。「無理せず、自然体で働けることが、長く続けられる理由になる」と、今は実感していると言います。
どんなに好きな仕事でも、心と体がついてこなければ続けることはできません。やりがいを感じるためには、まず自分自身が安心して働ける環境があること。その土台が整ってはじめて、本当の意味でスキルアップやキャリアアップも目指していけるのではないでしょうか。
次のパートでは、「ネイリストとしてキャリアを積んでいくうえで大切な続けられる場所の見極め方」についてお話しします。
数をこなせば上手くなる、は本当?
「とにかく場数を踏めば、技術は自然に身につく」という言葉をよく耳にします。でもネイルの世界では、それが必ずしも正解とは限りません。
特に新人の頃は、サロンの忙しさや時間に追われながら、「早くこなすこと」が評価につながると感じがちです。実際、スピードばかりを重視した施術スタイルに慣れてしまうと、工程の一つひとつが雑になってしまったり、正しいフォームや道具の使い方を見直す機会を失ってしまいます。
一度ついたクセは、自分ではなかなか気づけないものです。私自身、昔の写真を見返したときに「どうしてこんな甘皮処理をしてたんだろう…」と驚いたことがあります。当時は「褒められる=合ってる」と思い込んでいましたが、今思えば、技術というよりスピードに寄せすぎた自己流になっていたのだと思います。
こうした雑な覚え方は、後から修正しようと思っても簡単ではありません。特にネイルは繊細な作業の連続です。フォームの取り方、筆の使い方、圧のかけ方など、どれも微妙なバランスで成り立っています。変な癖がついたまま数年が経ってしまうと、正しいやり方に戻すのに倍以上の時間がかかることもあります。
福岡のあるサロンでは、あえて「デビューを急がせない」方針をとっているところがあります。理由はシンプルで、「一度しか学べない基礎こそ、丁寧に身につけたほうがいいから」。最初は不安に感じるかもしれませんが、じっくり時間をかけた人ほど、後から技術の伸びが安定しているという傾向があります。
スキルアップやキャリアアップを焦る気持ちはわかります。でも、せっかく大好きなネイルの仕事だからこそ、時間をかけて、正しい形で身につけるほうが、長く自信を持って続けられる道につながっていくのではないでしょうか。
忙しさに追われない働き方を選ぶということ
ネイルの仕事は体力も気力も使います。朝から夕方まで休憩なしで施術が続いたり、お客様が立て込んで昼食を抜く日があったり。そんな生活が当たり前になってしまうと、どんなに好きな仕事でも「続けること」がどんどん難しくなっていきます。
実際、ネイルの技術に問題があるわけでもなく、お客様との関係も良好だったのに、「体がもたないから辞めたい」と言って現場を離れていくネイリストも少なくありません。好きな仕事をやめるという決断は、本当につらいものです。
そうならないためには、自分にとっての「ちょうどいい働き方」を見つけることが大切です。たとえば、施術時間に余裕を持たせているサロン、指名や売上に縛られすぎない評価制度、スタッフ同士がサポートし合える仕組みがある職場。そういった環境では、精神的にも身体的にもゆとりを持って仕事を続けることができます。
ある福岡のネイルサロンでは、完全予約制を徹底し、1日に受けるお客様の人数を自分で調整できる制度を取り入れています。「無理に予約を詰めず、自分のペースで働いていい」と言われたとき、最初は戸惑いもあったそうですが、結果的に集中力や技術の質が上がり、お客様からの満足度も高くなったといいます。
自由度がある働き方というのは、ただ楽をするということではありません。自分のペースを守れるということは、プロとして責任を持ち続けられるということでもあります。長く働き続けるためには、「がんばる」だけでなく、「自分を大切にする」という選択ができる環境を見極めることが、実はとても重要です。
面接や見学で見えてくる、リアルな職場の姿
ネイルサロンの求人を見ると、どれも似たような言葉が並んでいます。やりがいあり、スキルアップ支援あり、アットホームな雰囲気…。でも、実際に働いてみると「想像していたのと全然違った」と感じる人が多いのも現実です。
だからこそ、面接や見学の機会はとても大事です。ただ話を聞くだけでなく、自分の目で、耳で、現場の空気を感じ取ることが、自分に合う職場かどうかを見極める近道になります。
まず大切なのは、スタッフの表情や動きです。忙しそうでも笑顔があるか、声のかけ合いがあるか、細かい部分に目を向けてみると、サロン全体の人間関係や空気感がなんとなく伝わってきます。逆に、ピリピリしていたり、誰も目を合わせてくれなかったりする場合は、働く中で孤独を感じることもあるかもしれません。
また、面接の場では「働く時間やお休みの取り方」「技術サポートの具体的な内容」「入客までの流れ」など、自分の生活や将来に関わることをしっかり聞いておくことが大切です。質問しにくい雰囲気の面接こそ要注意。そのサロンでスタッフの声がどれくらい大切にされているかを、面接の対応から感じ取れることもあります。
福岡のある個人サロンでは、面接の前にスタッフとのカジュアルな見学時間を設けています。実際の業務風景を見ながら話をすることで、表には出ていない細かなことまで知ることができるそうです。「一緒に働く人の雰囲気や価値観が見えると、安心して入社を決められた」という声も聞かれました。
自分の働く環境は、自分自身で選んでいいものです。誰かに決められるものではなく、自分が気持ちよく、長く続けられるかどうか。その視点を持って、面接や見学に向き合えば、きっと納得のいく道が見つかります。
技術だけじゃない、長く働けるネイリストに必要な視点
ネイリストという仕事は、技術がすべてだと思われがちです。もちろん、ネイルの完成度や美しさはお客様の満足度に直結する大切な要素です。でも、実際に長くこの仕事を続けている人たちに話を聞くと、それだけではない別の力を持っていることに気づかされます。
たとえば、空気を読む力。お客様のちょっとした表情の変化に気づいたり、その日の気分に合わせた会話のトーンを変えたり。技術以上に、そういった「人と向き合う力」があるネイリストほど、長く指名され、信頼されていきます。
また、自分のペースで働く力もとても大事です。頑張りすぎて燃え尽きてしまう人もいれば、逆にのびのびと自由に仕事を続けている人もいます。その違いは、「無理をしない」「比較をしない」「自分の強みを見つめる」ことができているかどうかです。
ある福岡のネイルサロンでは、入社から数ヶ月は売上や指名数にとらわれない評価制度を設けています。焦らず、自分の得意なスタイルを見つけていけるように、周囲のスタッフもフォローし合う仕組みになっています。「技術を伸ばすことももちろん大事だけど、自分らしい働き方を見つけることのほうが、結果的に長く続けられる」と、そのサロンの代表は話していました。
ネイリストとしての成長は、一歩ずつでも確実に積み重ねていけるものです。だからこそ、周囲と比べて焦ったり、誰かのスタイルをそのまま真似したりするのではなく、自分なりの目標や働き方を大切にしてほしいと感じます。

後悔しない職場選びのために、いま考えてほしいこと
ネイリストとしての第一歩を踏み出すとき、どこで働くかはその後のキャリアに大きく影響します。特に福岡のようにサロンの数が多いエリアでは、求人の情報量に圧倒されて「どれが自分に合っているのかわからない」と感じることも少なくありません。
でも、サロン選びはネイルがうまくなりそうかだけで決めてしまうと、本当に自分に合った場所には出会えません。技術はもちろん大切です。でもそれ以上に、自分がどんなふうに働きたいか、どんな人たちと関わっていきたいか、毎日どんな気持ちでお客様を迎えたいか。その働き方のイメージを大事にしてほしいのです。
やりがいやキャリアアップを目指すことはとても素敵なこと。でも、頑張り続けるには、心が休まる場所や、相談できる人が身近にいることが必要です。自由度のある働き方、ワークライフバランスが整った環境、自分のペースでスキルアップができる仕組み。それらが揃ってはじめて、「ネイリストという仕事を長く続けたい」と心から思えるようになります。
もし今、迷っているなら、経験者の声を聞いてみてください。そして、求人票に書かれていない「そのサロンの空気」を知ることを、あきらめないでください。働き始めてから後悔するのではなく、自分の人生を自分で選ぶという意識を持つこと。それが、これからネイリストとして歩んでいくうえで、何よりの支えになるはずです。
福岡アンドネイルでは、サロンの雰囲気や働き方を知ってもらうために、見学や相談の機会を随時設けています。自分に合った働き方を見つけて、ネイルの仕事をもっと自由に、もっと長く楽しめる未来を一緒に描いていきましょう。

