口コミに怖がっていたら調子に乗せるだけ
接客業でも「一線を引く覚悟」が必要な時代
ネイリストという仕事は、お客様に寄り添いながら丁寧なサービスを提供する職業です。ただ、どんなに誠意を尽くしても、時には理不尽な要求や感情的な態度に悩まされることがあります。私たちのように福岡でサロンを運営していると、口コミサイトでの評価が新規集客に影響を与える場面も少なくありません。
だからこそ、強いクレームや一方的な低評価が怖くて、本当は注意すべき場面でも言いたいことが言えなくなってしまう。そんな経験をしたネイリストも多いのではないでしょうか。
けれど、その恐怖に飲まれたままでは、スタッフの心がすり減る一方です。
どこまで我慢すべきか、線引きを決めておく
たとえば、施術内容には問題がなかったのに「対応が冷たかった」と口コミに書かれたり、遅刻や予約忘れを指摘しただけで「感じが悪い」と評価されたり。お客様の感じ方は自由ですが、すべてを受け入れていてはスタッフが続きません。
福岡アンドネイルでも、過去に何度か判断を迫られる場面がありました。ご来店時は問題なく過ごされていたのに、数日後にネガティブな投稿をされたケース。理由が明確でないまま悪評だけが残ってしまうこともあります。
こうした時は、その方をリピート予約の対象外とし、以後のご来店をお断りする判断をしました。これは、働くネイリストを守るための必要な対応です。
日本はおもてなしが過剰すぎる?
日本の接客は「おもてなし」が根付いていて、どんなお客様に対しても丁寧に、柔らかく対応することが求められます。ただ、時にはその姿勢が「何をしても受け入れてもらえる」と誤解されてしまうこともあります。
たとえば海外、特にアメリカのような国では、明確なルールを設けて顧客にも守ってもらうのが常識です。予約時間を守らない、無断キャンセルが多い、スタッフに対して失礼な態度を取る。そういった行為には毅然と対応し、時には入店を断るのも普通です。
福岡のサロンでも、こういったスタンスを少しずつ取り入れる時期に来ているのかもしれません。
本当に守るべきは、スタッフと誠実なお客様
サービス業はお客様がいてこそ成り立つ仕事ですが、それと同時に、働くスタッフの笑顔があってこそ、サロンの雰囲気は作られます。
理不尽なクレームに萎縮して笑顔が消えるような職場では、他の誠実なお客様にも悪影響が出てしまう。だからこそ、誰のためのサロンか、何のためにこの仕事をしているのかを見失わず、正直でまっとうな姿勢を貫くことが大切だと感じています。
私たちが優先するべきは、真面目に通ってくださるお客様、そして頑張ってくれているネイリストです。もし、口コミ評価を盾に圧をかけてくるような方が現れたら、恐れず線を引く覚悟を持ちたい。そう思っています。
アメリカのサロンは「No」をはっきり伝える文化
アメリカのネイルサロンでは、たとえば以下のようなルールが一般的です。
- 無断キャンセルや遅刻が続いた場合は、今後の予約を受け付けない
- スタッフへの無礼な発言や態度があれば即時退店を求める
- 返金ややり直しは「正当な理由」があると認められた場合のみ対応
- レビューサイトに悪意のある書き込みをしたお客様をブラックリストに入れることもある
つまり、感情や印象で揺れ動くのではなく、あらかじめ決められたガイドラインに基づいて公平に対応するという姿勢が徹底されています。
目的は「スタッフを守ること」
アメリカのサロンオーナーたちは、スタッフが安心して働けることを非常に重視しています。ネイリストが嫌な思いをしたまま無理に接客を続けることで、パフォーマンスが下がり、他のお客様にも悪影響が出てしまう。それを避けるために、問題のある顧客は「対応しない」という選択をためらわないのです。
この考え方は、決して冷たいわけではありません。むしろ、きちんとルールを守るお客様により良いサービスを届けるための工夫です。

日本も「守るべき相手」を見直す時期に
日本のサロン業界は、まだまだクレームや悪質な口コミに対して受け身になりがちです。けれど、スタッフが辞めてしまう、精神的に疲弊してしまうといった現実を考えたとき、アメリカのような明確な線引きが必要になってきているのではないでしょうか。
スタッフが自信を持って接客できる環境があってこそ、お客様にも本当の意味で心地よい時間を提供できる。そのためにも、私たちネイルサロン経営者は「お客様の機嫌を取ること」よりも、「サロン全体の健全さ」を優先する姿勢を持つことが大切だと感じています。

