ネイルサロン開業の手続き完全ガイド|個人事業主になる方法とは
「いつか自分のお店を持ちたい」――そんな夢を抱くネイリストの方は多いのではないでしょうか。
この記事では、ネイルサロンを個人で開業する際の手続きや必要な準備について、福岡エリアで多数のネイリストと関わってきたサロンオーナーの視点から、わかりやすくご紹介します。
独立に向けて動き出す前に、ぜひ参考にしてみてください。
1. ネイルサロン開業前に知っておきたい基礎知識
まずは、ネイルサロンを開業するにあたって知っておきたい基礎情報です。
現在の日本では、ネイルサロンを始めるために特別な国家資格や免許は必要ありません。ただし、「ネイル技術を提供する=お客様の肌や爪に触れるサービス」である以上、正しい知識と衛生管理が必須です。
また、施術スキル以外にも、経営・集客・会計といった“事業者”としての知識が求められます。
2. 開業に必要な手続きとは?
ネイルサロンを「個人事業主」としてスタートする場合、以下の手続きを行う必要があります。
▶ 表1:開業届と青色申告の違い
手続き名 | 提出先 | 提出期限 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
開業届 | 税務署 | 開業から1ヶ月以内 | 個人事業主として登録、屋号使用可 | 特になし |
青色申告承認申請書 | 税務署 | 開業から2ヶ月以内 | 最大65万円の控除など節税効果 | 簿記や帳簿の知識が必要 |
・① 開業届の提出(税務署)
開業日から1ヶ月以内に「個人事業の開業・廃業等届出書」を税務署へ提出します。
開業届を出すことで、正式に個人事業主として認められ、屋号(お店の名前)も登録できます。
・② 青色申告承認申請書の提出(推奨)
節税効果の高い「青色申告」を選択する場合は、開業から2ヶ月以内に「青色申告承認申請書」を提出しましょう。
帳簿をしっかりつける必要はありますが、65万円の控除などメリットは大きいです。
・③ 賃貸契約または自宅サロンの整備
店舗を構える場合は、「ネイルサロン可」な物件かどうかを確認のうえで契約を結びましょう。
自宅の一部でサロンを始める場合も、近隣との関係や音・匂いの配慮が必要です。
▶ 表2:サロンタイプ別の初期費用比較
項目 | 自宅サロン | テナントサロン |
---|---|---|
家賃 | なし | 5万~15万円/月 |
保証金・敷金 | なし | 20万~50万円 |
内装費 | 5万~10万円 | 50万~100万円 |
設備費 | 10万~20万円 | 20万~40万円 |
合計目安 | 30万~80万円 | 150万~300万円 |
3. その他の準備と注意点
・内装・設備の整備
ネイルテーブル、ライト、ダストコレクター、イスなど、最低限の設備を揃えましょう。
インテリアや照明の雰囲気も、リピーターづくりには大切な要素です。
・サロン名と屋号の決定
お店の名前は、開業届の「屋号」欄にも記載します。名刺やSNS、Googleビジネスプロフィールなどで一貫性を持たせるのが◎。
・SNS・予約システムの設定
InstagramやLINE公式アカウント、ホットペッパーなど、集客に使う媒体を早めに準備しておきましょう。
最近ではクーポンサイトに頼らず、独自で集客するサロンも増加中です。
4. ネイルサロン開業に必要な資金は?
ネイルサロン開業にかかる初期費用は、自宅サロンかテナントかで大きく異なります。
内容 | 自宅サロン | テナントサロン |
---|---|---|
開業資金目安 | 30万〜80万円 | 150万〜300万円 |
主な内訳 | 備品、内装、小物 | 家賃、保証金、内装、設備 |
いずれの場合も、余裕を持った資金計画が重要です。とくに最初の数ヶ月は赤字になることもあるため、生活費+運転資金で6ヶ月分程度の貯金が理想とされています。

6. まとめ|夢を叶えるには「準備と継続」がカギ
ネイルサロンの開業は、夢の第一歩。ですが、開業はゴールではなくスタートです。
事前の準備をしっかり行い、学び続ける姿勢があれば、きっとあなたらしいサロンがつくれるはずです。
福岡エリアでこれからネイルサロンを開業しようと考えている方も、求人ページもぜひチェックしてみてくださいね。