未経験からスタート。でも不安が募る毎日
ネイリストとしての第一歩を踏み出すために、未経験歓迎の求人に応募し、晴れてサロンに入社。しかし、いざ現場に立ってみると、想像と違うことが多く、不安が次々に押し寄せてきます。周りのスタッフも皆、ほとんどが未経験からのスタート。そして指導役の店長も、実は半年前に入社したばかり。右も左もわからないまま、教わる側も教える側も手探りの状態で業務が進んでいく毎日。
知識が浅いまま進んでしまう怖さ
施術中、ジェルのベースが浮いてしまう原因が分からず悩んでいた時期もありました。さらに、お客様の爪にカビのような変色を見つけて焦ったことも。スクールでは簡単に触れられるだけだった衛生管理の知識。現場に出て初めて「なぜそうなるのか」「どう防ぐのか」という実践的な知識の大切さに気づかされます。
質問したいことは山ほどあるのに、周りも不安の中で必死に仕事を覚えている状態。相談できる人がいない孤独感は、経験の浅いネイリストにとって大きな壁です。
接客に戸惑い、涙が出た日
ある日、仕上がりに満足されなかったお客様からクレームを受けました。言葉が出てこず、謝ることしかできなかった自分に、情けなさと悔しさで涙が止まりませんでした。ネイルの技術だけでなく、接客の言葉や心構えを誰かが教えてくれていたら…。そんな思いが何度も頭をよぎります。
知識は力。不安を払拭した“教え”との出会い
そんなある日、外部講師を招いた技術研修があり、ベースが浮かない塗り方や、カビの発生メカニズムを理論から教えてもらいました。まさに目から鱗。今まで感覚でやっていたことが一気に腑に落ち、施術の自信につながりました。
クレーム対応の場面も、ロールプレイング形式で練習することで、落ち着いて対応できるように。正しい知識と経験のある人からのアドバイスは、不安を希望に変える大きな力になりました。

「未経験者中心」の採用方針から見えてくるもの
このように、未経験者ばかりが在籍する環境には、学びの面での難しさがあります。もちろんチャンスの多い環境ではありますが、裏を返せば、サロン全体として育成よりも数を重視している可能性も否めません。
「なぜこんなに未経験者が多いのか」「なぜ店長が半年で抜擢されたのか」──そうした背景に目を向けると、お店の方針や将来性も見えてきます。求人を見る際には、職場の育成体制や、教育の仕組みにも注目してみるといいでしょう。
未経験から一人前へ。福岡で歩むネイリスト人生
福岡でネイリストとしてのキャリアをスタートするなら、ただ「未経験OK」だけで選ぶのではなく、「どう育ててくれるのか」「誰が教えてくれるのか」にも目を向けてみてください。実際に現場で経験を積みながら、安心して学べる環境が整っているかは、長く続けていく上でとても重要なポイントです。
未経験からでも、自信をもって「プロ」として胸を張れるようになる、その道のりを一緒に歩んでいきましょう。