ライフスタイル特集経験談集

フリーランスネイリストが知っておくべき保険の基礎知識|社保と国保の違いを解説

美容師

フリーランス・個人事業主のネイリストに知っておいてほしい保険の選び方

1.「社会保険」「健康保険」って何?基礎から整理

まずは保険制度そのものを整理しましょう。

・広い意味での「社会保険」

日本における「社会保険」とは、病気・ケガ・障害・失業などのリスクに備えるための仕組みで、主に以下の制度が含まれます:健康保険(医療保険)、年金制度、介護保険、雇用保険、労災保険など。

・「健康保険」と、いわゆる狭義の「社会保険」

「健康保険」は、国民が医療を受ける際の費用負担を軽くする公的医療保険制度のことで、大きく「国民健康保険(国保)」と「社会健康保険(社保)」に分かれます。
記事では以降、「社会保険」をこの「健康保険+年金+介護保険」といった意味合いで用いています。


2.フリーランスや個人事業主のネイリストでも入れる保険の選択肢

いよいよ本題:ネイリストとして独立・個人事業主となった場合、どの保険が選べるのかを見ていきます。

・国民健康保険(国保)

企業に所属せず働く人・個人事業主・学生・年金受給者などが対象の保険です。
「市町村国保」「職域国保(同業者などが設立した組合)」の2タイプがあり、保険料は前年の所得をベースに計算され、自治体によって料率が異なります。

・社会保険の任意継続制度

会社加入の社会保険(社保)に加入していた人が、退職後2年間まで任意でその保険を継続できる制度があります。条件として、退職前の2ヶ月以上の加入実績と、退職翌日から20日以内の手続きが必要です。
ただし、保険料は全額自己負担になり、通常の保険料より割高になるケースがあります。

・家族の社会保険の被扶養者になる方法

開業間もなく収入が少ない期間が想定される場合、家族が加入している社会保険の“扶養家族”として被保険者になるという方法も選択肢のひとつです。条件としては三親等以内の家族、年収130万円未満、被保険者の年収の半分未満、などがあります。

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3.「国民健康保険」のメリットと留意点

フリーランスあるいは個人事業主として加入しやすい「国保」について、利点と注意すべき点を見ていきましょう。

●メリット

・会社に勤務していなくても加入できる身体に優しい仕組みです。
・所得に応じて保険料が決まるため、所得がそれほど高くない時期には負担が抑えられる可能性があります。

●注意すべき点

・自治体ごとに料率が異なり、前年の所得で計算されるため、収入が下がっていても前年度の高い所得が影響して保険料が高くなるケースがあります。
・「扶養」という概念がないため、家族を保険に入れる場合もそれぞれ保険料がかかります。
・職域保険や社保にある「傷病手当」や「出産手当金」が、国保では対象外となる場合がある点に注意が必要です。


4.「社会保険(社保)」のメリットと留意点

独立前に社保に加入していた場合や、選択できる場合がある「社会保険」について整理します。

●メリット

・会社在職中は保険料の半分を会社が負担していたため、保険料の負担が軽かったという利点があります。
・扶養家族を多数抱える場合、被扶養者として保険料が免除される点も大きなメリットです。
・傷病手当金や出産手当金などの給付がある保険組合に加入していれば、手厚い保障を得られます。

●留意点

・任意継続制度を利用する場合、退職翌日から20日以内の手続きが必要で、手続きを失敗すると継続できません。
・任意継続できるのは最大2年間。しかも会社負担分を自己負担に切り替えるため、保険料が高くなる可能性があります。
・2年目以降、収入が大きく悪化する見込みがあるなら、国保の方が保険料負担が安くなる場合もあります。


5.国民健康保険へ切り替える際の手続きとポイント

フリーランス・個人事業主になった際や、社保から国保に切り替えるタイミングで必要な手続きを概要として紹介します。

・手続きの期限

社保加入から国保に切り替える場合、退職または任意継続終了から14日以内に市区町村窓口で手続きを行う必要があります。
遅れると未加入期間分の保険料を請求される恐れがあります。

・必要書類

  • 健康保険資格喪失日が記載された書類(資格喪失証明書、退職証明書、離職票など)
  • 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、パスポート、在留カードなど)

・注意したい点

  • 国保には「扶養」の概念がないため、これまで扶養家族として社保に入っていた人も自ら国保に加入する必要があります。
  • 同一世帯内で「市町村国保+職域国保」の混在が認められていないケースもあります。

6.まとめ:ネイリストの独立・個人事業者として保険を選ぶ際のポイント

独立して「フリーランス」や「個人サロン経営」を始めるネイリストの皆さんにとって、保険の選択は収入変動・ライフスタイル・家族構成などによって最適なものが変わってきます。
今回ご紹介したように、

  • 国保/社保任意継続/扶養家族としての加入
    など、選択肢は複数あります。
    特に開業直後でまだ収入が安定しない時期、家族を扶養に入れたい時、収入が大きく変わる可能性がある時などは、保険料や保障内容をしっかり比較検討することが重要です。
    保険料だけでなく、保障の手厚さ・手続きの期限・加入条件などにも目を向け、納得のいく選択をしていきましょう。
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引用元
全国健康保険協会:退職後の健康保険について | よくあるご質問
全国健康保険協会:任意継続の加入条件について | よくあるご質問
全国健康保険協会:任意継続の加入手続きについて | よくあるご質問
全国健康保険協会:加入期間について | よくあるご質問

この記事を監修した人
ネイルサロン代表/JNEC1級ネイリスト /ジェル検定上級/(JNA)ネイルサロン衛生管理士/(JNA)ネイルサロン技術管理者 /アメリカ政府認定 カリフォルニア州 マニキュアリスト ライセンス取得
YUNO

監修:田口裕子(通称 YUNO)
(株)アンドクリエーションズ:代表
ネイリスト協会正会員 番号(1-07636)
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ネイリスト歴28年
サロン運営歴24年
ネイルスクール講師歴19年

厚生労働省 認可サロン(第1017033号/指定番号103号)、
日本ネイリスト協会: 認定サロン(登録番号0723-001)を運営。

通称「YUNO先生」。福岡市内でサロンを経営し、専門校の非常勤講師15年を務めています。現場経験を活かしてスタッフ育成・教育・業務委託契約・独立支援など、サロン運営全般を担当。採用情報や開業を考えるネイリストに向けて、実務経験と業界知識に基づいた情報を監修しています。

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